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17件の面談で2件の融資を実現!横浜信用金庫がセカマチで新しい伴走支援に挑戦する理由!

支援者インタビュー

公開日:2026/02/17

17件の面談で2件の融資を実現!横浜信用金庫がセカマチで新しい伴走支援に挑戦する理由!

横浜信用金庫様では中小企業の伴走支援に、これまで以上に力を入れています。 横浜を中心に63店舗を展開する横浜信用金庫は、「預金・融資」だけにとどまらない事業者支援力の深化(進化)を掲げ、事業承継・M&A・補助金支援など、企業の経営課題に寄り添う取り組みを強化してきました。
その一環として導入したのが、成長加速マッチングサービス「セカマチ」です。実際にセカマチでの出会いをきっかけに、2件の融資実行を実現されています。新規開拓の“入口の壁”をどう乗り越えたのか。そして、セカマチを通じて出会った企業への融資実行の裏側には、どのような変化と気づきがあったのかお話を伺いました。

成長加速マッチングサービス「セカマチ」とは

インタビュイー紹介

支援者紹介: 横浜信用金庫 営業統括部 事業承継・M&A・補助金支援担当 大庭洋祐様 横浜信用金庫 鶴ヶ峰支店・まちの活力創造課(営業課)重永和志様

横浜信用金庫

目次

  1. 事業者支援力を進化させる横浜信用金庫
  2. 新規開拓の一番の壁は「最初の一歩」
  3. セカマチ導入の背景―「事業者からニーズを投げてもらえる」入口への期待
  4. 120件のコンタクトから見えた「熱量」というサイン
  5. セカマチがつないだ、A社との出会いと融資
  6. セカマチがなかったら、こんなに早く、ベストなタイミングで事業者と出会えなかった。
  7. 相談のタイミングが早ければ、選択肢はもっと広がる
  8. 「このまちの未来をともにつくる」金融機関でありたい
  9. セカマチに期待すること―「もっと登録を」「もっと反応を」「もっと伝わる設計を」
  10. おわりに―金融機関と事業者の「一歩目」を変えるために
  11. 成長加速マッチングサービスとは
  12. サービスの役立つポイント

事業者支援力を進化させる横浜信用金庫

―横浜信用金庫は横浜市を中心に、川崎・大和・海老名など隣接市を含むエリアで地域金融を担ってきました。2025年10月には法人取引を強化すべく、法人特化型の新店舗として東京都大田区に「京浜法人支店」、鎌倉市大船に「大船法人支店」を開設し店舗数は63店舗。かかる状況下、昨年度から、新たな中期経営計画もスタートしました。

大庭:従来の預金・融資業務だけではなく、幅の広いソリューションの提供により、お客様を支える、という方向性がいっそう明確になりました。事業承継・M&A・補助金支援など、経営全般の相談に応えられる体制づくりに力を入れています。

―大庭様の主な業務は、事業承継・M&Aに関する支援。これらに加えて、補助金支援や、成長加速マッチングサービス(セカマチ)の管理・運用を担っています。一方、鶴ヶ峰支店のまちの活力創造課は、横浜市旭区エリアを中心に、既存先・新規先企業を外訪して貸出業務を中心に課題解決に取り組んでいます。

重永:もともと預金課・融資課・営業課の三課体制だったものを、融資と営業を一体にして“まちの活力創造課”と組織体制を見直しました。三課体制から二課体制へと変わりましたが、エリアを回り、お客様の課題解決に向き合うという役割は変わっていません。

新規開拓の一番の壁は「最初の一歩」

―取引先の深堀りだけでなく、新たな企業との出会いをつくる“新規開拓”は、地域金融機関にとって重要なミッションです。しかし、現場にはこのような実感がありました。

重永:新規開拓で一番難しいのは、やっぱり“入り口”です。面談さえできればニーズを引き出して提案できますが、そもそもお会いするところまでたどり着けないことが多い。すでに他の金融機関さんとお付き合いがあると、「新しい信金さんはちょっと…」と敷居が高くなりがちです。

大庭:新規の場合、名刺やご案内をお送りしても、無反応というケースは珍しくありません。ホームページのお問い合わせフォームからアプローチすることもありますが、それも返信がないことの方が多い。まず「話をしてみよう」と思っていただくまでが、とにかく難しいです。

―足を運ぶことはできても、「相談したい」と思ってもらうまでの距離は、想像以上に遠いのが現実です。そのような中で出会ったのが、成長加速マッチングサービス「セカマチ」でした。

セカマチ導入の背景―「事業者からニーズを投げてもらえる」入口への期待

―セカマチ導入は、横浜信用金庫の執行役員の一言から始まったといいます。

大庭:執行役員が「こういうサービスがあるらしい」とセカマチを見つけたことがきっかけで、情報収集をはじめました。他の金融機関も積極的に活用していくサービスになるだろうという期待もあり、登録・利用を決めました。

導入の目的は大きく二つです。
⒈純新規先との新たな接点づくり
⒉既存取引先が抱える“見えていないニーズ”の掘り起こし

大庭:金融機関に対して、融資や預金なら相談しやすいけれど、DXや人事評価制度づくりといったテーマも信金に相談できるとイメージしている事業者さんは、まだ多くありません。セカマチに登録された課題を通じて、融資以外の経営課題にも応えられることを知ってもらえるのは、大きなメリットだと感じました。

―現場で新規開拓を担う鶴ヶ峰支店のご担当者も、セカマチの“入口設計”に可能性を感じていました。

重永:こちらから訪問してニーズを聞き出すのではなく、事業者側から「こんなことで相談したい」とニーズを登録してもらえる。これまで感じていた“最初の一歩の難しさ”をピンポイントで解決してくれるツールだと感じました。

120件のコンタクトから見えた「熱量」というサイン

―実際の運用は、大庭様が中心となって進めています。セカマチ上に登録された事業者の挑戦課題に対して、横浜信用金庫の営業エリア内かどうか、過去に接点があるかどうかを内部システムで確認し、問題なければ積極的にコンタクトをと送っていきました。これまでに送ったコンタクトは120件ほど。そのうち、事業者側から「OK」をもらい、面談ができたのは17件。さらに、その中から融資実行に至った案件が2件あります。

大庭:新規で名刺や手紙を送るだけでは、反応がないことも多い。それと比べると、「事業者側から課題を登録してくれている」という状態は、それだけで大きな一歩です。今までのやり方に加えて、“リアクションが返ってくる接点”が増えたという点で、価値は非常に大きいと感じています。

―利用を続ける中で、「どのような登録が目に留まりやすいのか」という感覚も磨かれてきました。

大庭:本気で挑戦したい方は、やっぱり文章から伝わってきます。設備投資○○万円、とだけ書いてあるケースよりも、「何のための投資か」「どんな価値を届けたいのか」まで言葉にされていると、心に響きます。ビジョンや思いが書かれている登録は、自然とこちらも会ってみたいと思いますね。

セカマチがつないだ、A社との出会いと融資

―セカマチを通じて生まれた事例の一つが、横浜市で電気工事業を営むA社との出会いでした。同社は業歴も長く、決算内容も堅調。一方で、既存の取引金融機関との付き合い方には、こんな課題感があったといいます。

重永:既存の金融機関とは融資取引があるものの、面談や訪問がほとんどない状況だと伺いました。補助金申請に関するニーズがセカマチに登録されていたので、「これはきっとお役に立てる」と思い、コンタクトさせていただきました。

―初回の面談を重ねる中で見えてきたのは、「今すぐ使いたい補助金がある」というよりも、「いざ活用したい補助金が出てきたときに、きちんと支援してくれる体制を整えておきたい」という、より深い“真のニーズ”でした。

重永:補助金の情報提供や申請支援を行えること。そして今後は営業担当がコンスタントに訪問し、情報提供を続けていくこと。こちらが提供できるサポートをしっかり明示した上で、「この先も任せられそうだ」という安心感を持っていただけるように、最初の面談から心がけていました。

―A社の社長は、「金融機関の頑張りをきちんと見てくれる方」という印象だったといいます。

重永:こちらの動きや支援体制にしっかり目を向けてくださる方だと感じました。だからこそ、既存行よりも一歩先に動くことで、私たちが関わる余地があるのではないかと思いました。現状の借入状況を確認した上で、「必要であれば、全体を含めてうちで対応しますよ」とお伝えしたことが、融資につながる入口になりました。

セカマチがなかったら、こんなに早く、ベストなタイミングで事業者と出会えなかった。

―「セカマチがなければ、A社とは出会えていなかったのか。」この問いに対して、重永様は、少し考えた上でこう答えました。

重永:もしかしたら、別の形で出会えていたかもしれません。ただ、それは“もっと先の未来”だったと思います。

―重永様は4月から半年間、新規開拓に特化したチームとして、創業から間もない法人を中心にエリア内の企業をリストアップし、訪問活動を続けていました。

重永:創業5年以内の事業者様を中心に、会えそうな先を優先的に回っていました。A社さんのように業歴が長く、業績も堅調な企業は、どうしても既存の金融機関との関係が強固で、リスト上の優先順位は下がっていたと思います。その中で、先方からニーズを提示していただけたのは、新規開拓をしていてほとんど初めての経験でした。

―セカマチがあったからこそ、「いま、まさに相談したいタイミング」で出会えた。その意味で、A社とのケースは、マッチングサービスが“巡り会うタイミングを早めた”事例だと言えます。

重永:業歴がある企業ほど、「うちは既存行で足りているから」と門戸を閉ざされることも多いです。その中で、門戸を閉ざさずにニーズを投げてくださる方と出会えたのは、本当にありがたかったですね。

相談のタイミングが早ければ、選択肢はもっと広がる

―インタビューの終盤、大庭様は「相談のタイミング」についてもこう語ります。

大庭:「今月末、資金が足りない」「今月中に補助金申請をしたい」といったご相談も、実際にあります。もちろん、その状況でも全力で対応しますが、やはり余裕を持ってご相談いただければ、その分、取れる選択肢は広がります。早めに情報を共有していただければいただけるほど、私たちもより良いご提案がしやすくなります。

―計画的に資金繰りを行い、経営戦略や事業計画が明確な企業もある一方で、日々の事業運営に全力で、バックオフィスや資金計画まで手が回らない小規模企業も少なくありません。

大庭:小規模の企業さんだと、社長が現場も経営も全部担っているケースが多く、どうしても資金計画は後回しになります。その結果、ギリギリのタイミングで相談が来ることもあります。

―だからこそ、日ごろからコンスタントに訪問し、自然に話ができる関係性をつくっておくことが重要だと、鶴ヶ峰支店のご担当者は話します。

重永:切羽詰まったタイミングになる前に、適切なタイミングで資金や補助金のご提案ができるように、営業課員が日常的にお会いし続けることが理想です。そのために足を運んでいます。

―セカマチは「何かあったとき」の駆け込み寺ではなく、「これから何かを始めたいとき」に相談の入口を開くツールでもあります。補助金申請や設備投資、人材採用、DXなど挑戦のタイミングに合わせて、金融機関が早い段階から伴走できる余地を広げているのです。

「このまちの未来をともにつくる」金融機関でありたい

―横浜信用金庫の経営理念は、「このまち町の未来をともにつくる」。その言葉どおり、お二人の目線は、常に「お客様と一緒に」に向いています。

大庭:我々の仕事は、お客様の目線に立って、何かしらお役に立てることがあれば、本部・営業店一体となって全力で支援することです。セカマチもその一つの手段として活用しながら、地域の事業者さんの挑戦を、これからも支えていきたいと考えています。

重永:理想を言えば、資金繰りだけでなく、「こんなことできないかな?」という困りごとを全部横浜信用金庫に投げてもらえる関係になりたい。それが実現すれば、他行さんとの差別化にもなりますし、こちらから営業をかけなくても、「まずは横浜信金に聞いてみよう」と選んでいただけるようになると思います。フットワーク軽くお会いできる“フェイス・トゥ・フェイス”の関係を大事にしながら、町おこしにつながるような動きができればと思っています。

セカマチに期待すること―「もっと登録を」「もっと反応を」「もっと伝わる設計を」

―最後に、お二人にセカマチへの期待も伺いました。

大庭:まずは、1件でも多くのニーズ登録をしてもらえたらうれしいですね。我々であれば、ほとんどどんなニーズでも拾うことができますし、外部専門家と連携して提案することも可能です。事業者さんの登録者数が増えれば増えるほど、出会いの可能性は広がります。

―一方で、現場ならではの“正直な本音”もあります。

大庭:コンタクトを送って、何の返事もないのは、やっぱり寂しいですね。NGでもいいので、リアクションが返ってくると、ありがたいです。

―リマインドメール機能の実装など、コンタクトへの気づきを増やす機能改善が始まっており、「返事が来るケースが増えてきた」という手応えも出てきています。さらに、ニーズの書き方に関する工夫にも期待が寄せられていました。

大庭:事業者様によっては経営課題の内容が薄く実態が見えないこともあります。「何を、どうして、どのように実現したいのか」そういった点を書いていただけると、我々も内容をより正確につかめて、最初の面談から具体的な提案につなげやすくなると思います。

―鶴ヶ峰支店のご担当者は、セカマチそのものの認知の広がりにも期待を寄せます。

重永:横浜信用金庫では営業統括部がしっかり情報を支店に共有してくれているので、現場としても動きやすい体制が整っています。ただ、全国的には“本部で情報が止まってしまっている”金融機関もあるのではないかと思います。「ここにニーズを登録しておけば、金融機関が対応してくれる」というイメージが事業者側にも金融機関側にも浸透すれば、利用者も成約も増え、お互いにとって良い循環が生まれてくるはずです。

おわりに―金融機関と事業者の「一歩目」を変えるために

―新規開拓の難しさ、既存先の見えていないニーズ、そして事業者側の「どこに相談すればいいのか分からない」という迷い。横浜信用金庫がセカマチを導入した背景には、そうした両者の“間”を埋めたいという思いがありました。

100〜120件のコンタクトから生まれた、19件の出会いと2件の成約。
数字だけでは測れない「一歩目の変化」が、現場では着実に起きつつあります。

地域金融機関が成長加速マッチングサービスを通じて企業の挑戦とつながり、 「このまちの未来をともにつくる」パートナーとして進化していく。
横浜信用金庫の取り組みは、その可能性を示す一つの事例と言えそうです。

成長加速マッチングサービスとは

中小企業庁が運営する成長加速マッチングサービス(通称:セカマチ)とは、成長志向の事業者と支援者をつなぐオンラインのマッチングプラットフォームです。

事業者は「資金調達・事業承継・経営相談」といった挑戦しようとしている課題を登録し、支援者(金融機関や認定支援機関等)から面談の申し出(コンタクト)を受けられます。事業者が申し出を許諾することでマッチングが成立し、課題解決に向けた面談へと進みます。

金融機関にとっては、地域企業との新しい接点を築き、ニーズに応じた最適な出会いを実現できる点が大きな特徴です。

サービスの役立つポイント

事業者に役立つポイント
●取り組みたいテーマ(挑戦課題)に対して、解決可能な支援者から直接コンタクトを受けられる
●金融機関、投資機関、認定経営革新等支援機関など、国が認めた支援機関のみが登録しているため安心
●情報公開する支援者の範囲を選べるため、希望する支援者に限定してアプローチを受けられる。

支援者に役立つポイント
●中小企業庁の運営するサービスで安心
●約40,000社の事業者が登録しており、無料でコンタクト可能
●事業者の財務データや基本情報に加え、事業者の取り組みたいテーマ(挑戦課題)の具体的な内容を確認できる
●市区町村レベルでの事業者検索や、事業者が取り組みたいテーマ(挑戦課題)の種類(資金調達/事業承継/経営相談)の検索が可能で、自身の専門性に合った事業者に出会える

サービスの仕組み
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